Saturday, February 24, 2007

森達也「A2」ほか

森達也「A2」を見る。「A」を見たことで、僕のマスメディアに対しての触れ方は大きく変わってしまった。「A2」でも、なんとも言い切れない風景が続く。正直あまり人ごとに思えない。日本に於いて現代美術が「外部」にある限り、僕の立場がオウム信者といつ同じようになるか分からない。ウィーンでのルームメイトとのトラブルが否応なく思い返される。そこにいるその人と向き合うのでなく、自己のなかにある仮定(この文脈からすれば既定であるが)としての彼・彼女しか認識しようとしない。それ以外は排除する。それは自己の論理でこの世界を規定することであり、他者とともに生きる社会のありかた(それは人が生きる必然でもある)を完全に否定していて、袋小路に入ってしまっている。かつての同級生である記者と信者がそれぞれの立場から相手を非難する場面は、象徴的であり、やりきれない悲しさを運んでくる。

その他、舞踊関係の資料も見る。ダニエル・シュミットが撮った大野一雄さんのフィルムは、残された大野さんの記録映像の中ではやっぱり最高傑作だと思う(全部みたわけでないけど)。それから、Judson関係のカニングハム、イヴォンヌレイナー、トリシャなどのインタヴュー、やっぱり面白い。今この辺のポストモダンダンス周辺と、ヴェラモンテーロやマチルダ・モニエ、ザビエール・ルロワなどのフランス文化圏に一番興味がある。現在の現代舞踊のルーツはちゃんと探っておかないと、どっかで足下をすくわれる。

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