Tuesday, February 26, 2008

空白の2年間

2年間という長い旅。僕にとって2006年/2007年は、空白、まだ何とも表すことの出来ない時間だ。
始まりは、ただともかく、自分が立っているその場所に大きな違和感を感じて、どうにかそこから抜け出そうと必死だった。
あのまま、中途半端に周りと折り合いをつけながら、いつか一定の評価がくるのを待っているだけなんて、とてもとてもやりきれなかった。

danceWEBに選ばれたことは奇跡だった。
でもその奇跡を、一瞬の輝きにすませたくなかった。
一週間に4日か5日はPubの仕事で、バーに立ちながらもお客がいないときは必死に英語の勉強をしていた。
忙しい合間をぬって、バレエもモダンもコンテもレッスンを受けた。
朝の仕事も掛け持ちし始めたころ、頭痛がやまなくなった。
ペイン・キラーをのみながら、勉強して、お金をためた。
つらかった。でも、全部役に立った。

ウィーンについて、それでも初日から英語はさっぱりで、始めはただ皆のおしりをおっかけてばかりだった。
同じようにアジアから来ているダンサーの中には、あきらめてフェスティバルにきている同じ国の子とずっとしゃべっている人もいた。
でも僕はそれが嫌だった。辞書をひきながら、友達に折にふれて分からない言葉を尋ねては、なんとか少しずつ皆の話を理解しようとした。
もちろん何もかも怖かった。でもなんとかなると信じた。
いい友達がたくさん出来て、まるで何の予定もなかったその後のヨーロッパ放浪の旅はなんとか友人の家から家へ、進むことが出来た。
必死に書いたアプリケーションはポーランドにまでつれていってくれた。
いろんなものをみた。聞いた。知った。僕なりに分かった。

けれども、いつも、それは、現実逃避の心持ちを拭えなかった。
今いる場所から自分の高い理想に歩みをすすめるなら、普通の歩き方ではとどかない。
無理をして、苦しんで、分からなくなって、傷ついて、でももちろん誰も悩みに答えを与えてくれる訳ではなく。
乗り越えるには、現実をからの中にくるんで、そばにおきつつ見るほかなかった。
だから、この2年間はまるで空白だった。

今少しずつ、自分のまわりを落ち着いてみれるようになってきた。
つらいとき、くるしいときに無理をしなくてもいいようになってきた。
無理をしなくてもいいという、余裕を少しずつ持てるようになってきた。
すぐに以前のようには戻れないけど、本当に少しずつ。

2007年の夏、フランス。帰りの切符はあったけど、どうしてもどうしても帰りたくなかった。
皆の前で、泣きながら、しゃべっていた。「このまま日本に戻ったらもうヨーロッパに戻って来れなくなるかもしれない」
もうボロボロになっていた僕を、それでもたくさんの友達が、支えてくれた。
Forum Dancaにうかりながら、パリでどうにもならなくなって、本当に生きるか死ぬかという心持ちになっていたとき、友人はいってくれた。
「あなたは2年間をヨーロッパを旅して、いろんな成果を残したでしょう。それは誰にも出来ることじゃないんだよ。あなたにはそれだけの強さがあるんだよ。」
その言葉が思いとどまらせた。自分を失わずにすんだ。

これからもきっと楽じゃない。でも、少しずつ、少しずつ、目の前にあることと向き合っていく。

Thursday, February 21, 2008

3週間がたちました

3週間がたった。
ポルトガル。あたたかい国。

学生の頃、京都で、よくいく定食屋があった。
叡電、元田中のそば、恵文社のはすむかいに、王将の元田中店があった。
とにかく安くて、バイトで給料が入った後など、おなかいっぱいになりたいとき友達と誘っていった。
汚くて、かざりけも何もないけど、いつも若い学生であふれていて、おかみさんがよく店のなかにドカッと座っていた。
色気も何もない、でも何の気取りもない、あたたかな場だった。

引っ越して、1,2年してたずねたら、店はつぶれてこぎれいな花屋になっていた。

ポルトガルのパステレイラやカフェに入ると、あの店のことを思い出す。
ずっと変わっていないのだろう、素朴なパンと料理の数々。
溢れる人々の会話。あたたかなお店のお父さんやお母さん、お兄さんお姉さんの笑顔。

道を歩いていたり、メトロに乗っていると、いろんな人に声をかけられる。
相手が東洋人であることなんて気にせず、屈託なくしゃべり始めるポルトガル人には圧倒させられる。
ポルトガル語がまだまだな僕は、ニヤニヤするしかないのだけど。

思えばまだ僕が小学生や中学生のころは、道で人に話しかけるのをためらうなんてあまりなかった。
道に迷えば、誰かに聞けば、なんとか家に帰り着けた。
東京で、駆け足で抜けていく人の海に飲まれていると、言葉が詰まって何も言えなくなる。
街から何か大事なものがストンと抜け落ちてしまったのか、僕にとって日本はいつのまにか居心地が悪くなってしまった。

ポルトガル、このイベリア半島のはじっこ、大きな深呼吸。

Monday, February 04, 2008

Safety Japan: 外国と対等に渡り合える人材の育て方

Safety Japan: 外国と対等に渡り合える人材の育て方

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 関西では、成功した金持ちは、そんなことより子どもにピアノやバイオリンをやらせた方がよっぽどもうかるという。親の方も、カラオケの練習をした方がよっぽどもうかるという。

 例えば、外国へ買い付けに行ったときに、家族ぐるみでホームパーティーをする。特に資源を買い付けに行ったとき、資源を持っている人は、自分が働いてつくったものではないから、気前がいい。だから仲がいい人、仲良くしたい人、気持ちがいい人に売りたい。
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Forum Dança, where I am studying



Forum Dança, where I am studying, is most well-known contemporary dance institution in Portugal. They have been acting very important roll to produce a lot of great works and educate people. First I knew their name in the Vera Montero's past productions. A lot of her production is supported by Forum Dança.

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Forum Dança is a non profitable cultural association, created in 1990, and whose purpose is to promote both artistic and professional development, investigation, editing and documentation.

In the field of vocational training, Forum Dança conceived and organized, since 1991, Professional Development Courses. There were 22 of these Courses which were held in Lisbon, Oporto, Torres Vedras and in the Algarve, namely: Dance Monitors for the Community, Contemporary Dance Interpreters, Dance Management/Production, Performing Arts Management/Production, Dance Monitors’ Recycling Course, Choreographic Research and Creation, Dance Techniques for the Community, Dance in the Community.

Forum Dança is a bridge between the professionals and the audience. It develops pedagogical projects, seminars, workshops and regular classes, aiming both professionals and amateurs, both adults and young people.

It also provides artistic guidance and is equipped with a documentation centre specialized in dance, with about 550 works in different artistic and technical areas, magazines and dance catalogs, and also an image archive.

Forum Dança has worked with both national and international organizations spread throughout the world.

DGERT dgARTES MC
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Japanese Translation:
Forum Dança(フォーラムダンサ)は非営利文化機関として1990年に設立されました。その目的は芸術的かつプロフェッショナルな発展、探求、編成、記録を行うことです。

実践的職業(舞踊)訓練の分野において、Forum Dançaは1991年から様々なプログラムを創設、運営してきました。 その数は22にのぼり、リスボン、ポルト、トヘシュ・ヴェドラシュ、アルグレイヴにて開かれてきました。これまでに創設されたコース名: Dance Monitors for the Community, Contemporary Dance Interpreters, Dance Management/Production, Performing Arts Management/Production, Dance Monitors’ Recycling Course, Choreographic Research and Creation, Dance Techniques for the Community, Dance in the Community.

Forum Dançaはプロフェッショナル(アーティスト)と観客の架け橋となっています。Forum Dançaはプロフェッショナル及びアマチュアのどちらをも対象にして、また成人及び若い人々も対象にして、セミナー、ワークショップ、定期的なダンスクラス(レッスン)といった教育的なプロジェクトを提供してきました。

また、Forum Dançaは芸術的な手引きも提供してきました。Forum Dançaがもつドキュメンテンション・センターはダンス分野を専門とし、異なった芸術的・技術的分野(雑誌、ダンス・カタログ、映像資料)に及び、およそ550もの作品を有しています。

Forum Dançaはこれまで国内及び、世界各国の文化機関と活動を行って参りました。

(Japanese Translation: Hajime Fujita)