Saturday, May 31, 2008

私を傷つけるもの、私をケアするもの

映画「Derrida」を観る。インターネットでの評価は分かれるようだけど、僕はiPodにうつして少しずつ観たので、それほど引っかからずすんなり見れた。ちょっとくさいところもあるけど、こういう切り方は嫌いじゃない。

他者とは遠いものである。(それがまずコギトを基点とした西洋哲学から生まれてきたという背景を持ちつつも…)
他者は私を傷つけるが、他者は私をケアするものである…。

昨日はちょっと悲しいことがあって、落ち込んでうろうろとバイロアルトを歩いて一人でコーヒーを飲んでいた。どうしようもない気持ちがぬぐい去れなかったけど、約束なのでその後友人と落ち合ってお茶をのんだ。彼も疲れていたが、一緒に話をするとこれほど気楽になれるとは思いもしなかった。

いい友達を持てることは何事にも代え難い。

---

友人の友人はウェブデザイナーで、いろいろと話をしていたが、今ここで行われているダンス・フェスティバルについて。チラシを見て何か面白いものがないと探したが、作品についてそこに書かれている情報はどこぞこの劇場で上演されたとか、どこぞこの文化機関に支援されているとかそんなことばかりで、具体的な内容がさっぱり分からなかったという。小さなコミュニティーに向けられた内向きなあり方。(でもこのフェスティバルも文化庁の支援という形で税金が使われてるじゃない!!) 思わず溜め息がつく。

そういえば先日フェスティバルのショウの一つにいってきたが、劇場につくとチラチラとこっちを見るような視線。「あれは誰だろう」なのか「ああ彼は…」なのか分からないけど、なんかこうコミュニティーに異物が入ってきたときのような気持ちの悪い空気。日本でもそうだし、ヨーロッパの大都市の劇場なんてどこでもこんな感じ…でも正直あんまり楽しくない。僕は作品を見に来ただけなのに…。そうでなくても普通に話しかけてくれればいいのに。
(まあ劇場が社交場だというのもヨーロッパの文化的歴史の断片といえるのかもしれないけど)

No comments: