Saturday, January 26, 2008

ついに、ポルトガルForum Dancaへ

東京から横浜に、東海道線の中でくるりを聴きながら、涙ぐんだ。もう言葉にならない感情だった。

うれしいという気持ちとは違った。今日になってみれば、ホッとしたという感じの方がいいのかもしれない。言葉もろくにしゃべれない、土地の習慣だってよく知ってるわけでもない、でもポルトガルに行くことが、「行く」というより「帰る」という気持ちになれる。思えば日本に帰ってこの一ヶ月、どこにいたって違和感を感じて、いちいち小さなことにストレスがたまった。

ポルトガルのビザがついにおりた。2年間のForum Dancaでの研修。日本では全く知られないポルトガルのコンテンポラリーダンスであるが、その特異性とセンスのよさは、飽和状態でダメ・アーティストがあふれかえっているフレンチ・コンテンポラリーダンスより僕にとってずっと興味深い(もちろんフレンチ・アーティストにはマチルダ・モニエなど偉大なアーティストも大勢いる)。Forum Dancaはそのポルトガル・コンテンポラリーダンスを生み出し、発展させてきた、最も重要な文化機関である。Forum Dancaで学ぶということは、いわば、ポルトガル・コンテンポラリーダンスの懐にとびこむといってもいい。

「学ぶ」ことに必死にならずとも、そこで学べることは山とあるだろう。ただただ楽しい時間を送りたい。何せここにたどりつくまでなんと2年間も家ももたず放浪したのだから…。

<備忘と後進のために -ポルトガル長期留学ビザの申請->
1. ポルトガル大使館
東京、地下鉄「麹町」またはJR「四谷」
ウェブサイト →査証は領事部へ

2. 必要書類
・アプリケーション (大使館より受け取る)
 大使館に直接うかがい、その場で指導を受けて記入した方が早い。
 引き受け責任者記入欄があるため、研修文化機関の連絡先、責任者の氏名を明確にしておくこと
・証明写真2点
・ポルトガル警察への犯罪経歴申請用紙
 大使館で受け取る。署名と日付を入れるだけ。
・インヴィテーション(コンファーメイション)・レター
・研修プログラム概要
・住居証明
 これが最後まで時間がかかりました。重要なことは、ポルトガル現地である住所に住むことが明示されていること。
 友人などによる私文書の場合は、ノータリーによるサイン証明のスタンプが必須(本国の政府機関などでは省略することもあるそうですが、今のところ在日大使館では必須です)。
・残高証明
 年間10,000-euroが目安だそうです。当然為替で変動
 申請から発行まで3日〜1週間程度。
・公的病院発行の健康診断書
 伝染病の有無の明示を求められる。
 査証目的の簡便な診断をやっている公立病院は少なく、広尾の日赤病院が便利。たしか¥15,000-ぐらい。
 診断から書類発行まで1週間程度。外務省によるアポスティーユ証明が必要(外務省で申請の翌日受け取り)
・犯罪経歴書
 居住地の県警で申請。申請時に住民票の控え、査証のアプリケーションの提示など必要。
 申請一後週間程度で発行。外務省によるアポスティーユ証明が必要。
・保険証明
 通常の留学用保険の証明書で構わない。書面は英文が記されてあれば十分。
・航空券またはその代替となる書面
 原本でなくともよい。E-Ticket、あるいは予約証明でも構わない。ただし片道航空券は不可。
 僕は後者にして日程変更を繰り返しながら査証発給を待った。旅行会社によって日程変更についてのコンディションはまちまち。
 JTBは変更のたびに手数料がかかるので、避けた。

3. 査証発給期間
長くて2ヶ月程度だそうです。急ぐ場合は事情をはっきり説明した方がよいです。

4. 申請のポイント
大使館はポルトガル政府機関ですが、現場で動いているのは日本人です。ヨーロッパの政府機関ほど融通はききません。ネゴシエーションするよりは、言われた通りに書類を迅速にそろえる方が賢い選択です。逆に相手の要求に誠実に応えれば、話を聞いてくれます。
ただし、こういう行政関係は何でもそうですが、もちろん自分の主張ははっきり伝えること。個人は弱く、泣き寝入りしがちですが、自分が当然の主張を行っていると考えるならば、(怒りだす代わりに)冷静に明快に堂々と相手に伝えるべきです。Be confident.
私のように研修の際は、現地の文化機関ともよく連絡をとること。問題があった場合は(ビジネスの基本に倣って)すぐに連絡をとること。多少言葉に不便があっても、繰り返し落ち着いて説明すれば必ず伝わります。何もない場合もupdateを欠かさない。個人に対してinstitutionはいろんな意味で力があるので、必要なときにそれに頼るのは全く悪いことではない。

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