Wednesday, July 15, 2009

visualityとダンスと、サッカーと

週明けはなんかとても疲れていたのだが、大分調子がでてくる。こういっては何だけど、やっと作品を作る気分になってきた。

石をスプレーで緑色にぬっていると、ここで働いているおばさんやら、観光客のおじさんやらが興味深げに覗き込んでくる。
野外で振り付けをつくっていると気味悪がってあまり声をかけられないのとは対照的。やっぱりfine art系は理解が及ぶから、支持を得られ易いのだな。

もともと僕は自分でテキストを書いたり、映像を編集しているので、わりとこういう具体的なマテリアルに自分で手を加えていくのには抵抗がないのだけど(一応はセノグラフィーも少しかじった)、ダンス・アーティストでそういう人はあまりいない。
多いのは、ありものの音楽やテキスト、下手すると誰もが知っている古典的な作家、作曲家、ポップ・ミュージシャンの曲などを、ポンッともってきて、それっぽい振り付けをつくって、そのまま発表してしまう(あるいはコラボレーションと称して、ヴィジュアル・アーティストにおんぶにだっこでマテリアルをつくってもらい、さも自分がつくったもののように振る舞う)。ダンスは総合芸術だから、こういう感じでも成立するのだけど、それで「アーティスト」と言うのはどうなんだろう、と僕はあまり好まない。
実際、ヨーロッパや日本のコンテンポラリーダンスがダメになってきたのは、アーティストのこうしたマテリアルに対するインスタントな扱い方にあるのではとうすうす思っている。自分で手を汚して作ったものかどうかは、お客さんに一発で見抜かれる。

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テラスでコーヒーを飲んでいると、3,4人ぐらいの日本人のグループに声をかけられる。こちらのプロフェッショナル・リーグでプレイしていた元フットボール・プレイヤーの方と、ブカレストで日本語教師をされている方々。特にサッカーのことなんて何にも知らないから、日本のプロ・リーグでもプレイされていたという彼の話はとてもためになった。スポーツ選手というのも芸術家と一緒で、仕事があったりなかったりだから、本当に大変なものなのだと、しみじみ感じる。

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