Monday, July 13, 2009

ルーマニア、二週目

ルーマニアでのレジデンシー、二週目となる。
一週間目は、ポルトガルでの生活に慣れた身体に、質素な東欧の食事を合わせること、その苦難と、オーガニゼーションに対するフラストレーションをどうハンドルしていくか、そういう、大変な一週間だった。うん。

色々思うところはあるが、ここで活動するポルトガル人アーティストがいった、「ルーマニアという小さなコミュニティにおいて、ひとつひとつの文化機関が(その規模に時に不釣り合いなほど)奇妙に力を持ちすぎることがある」という表現は誠に意を得ていて、日本の状況とかぶる。

作品は、「他者」を主眼においた「The Other/I don't know you.」プロジェクトの続きで、とりあえずプラスチックカップの代わりに石に笑顔を描いていくことにした。それはルーマニアの極めて貧しい家々、ブロックだけを積み上げて、外装もない家々のイメージと重なる。あるいは、普段単に足の下に踏み歩き、まるで気にも留めないその存在に「表情(顔)」があるということは、このプロジェクトの根幹にある、資本主義がもたらす疎外の運動への批判的立場を表すことも担っている。