Tuesday, May 19, 2009

都市からはなれて

Montemor-o-Novoでの一週間の滞在を終え、土曜日にポルトへ戻ってきた。
書ききれないほど多くのことがあった。

都市とは何か、それは常に主たる疑問だった。
草原の真ん中の家に暮らす4才の友人の娘は、「朝よく見る動物は何だ?」という質問に「羊?」と答えた。

多くの人々はおそらく何十年も同じようにくらしていて、それなりに変化もあるのだろうけど、むしろ一日一日の生活をどうするかこそが課題であり、保守的な空気はその土地に極めて調和していた。

人々は優しいが、全くの「異端者」には厳しい。僕は友人の友人であり、ポルトガル語も少しながら喋れる。そうでなければ?

友人に招かれ、小学校の授業で8才の子供たちから色々と日本のことや僕自身のことに質問を受ける。
ブラジルやルーマニア、ギリシャが祖国だと言う子供たち、こんな田舎までも国際的である典型的なヨーロッパの環境ながら、やはり遠く離れた日本は彼らにとっていまだミステリアスなのだ。
さすがに折り紙は彼らにちょっと難しかった。

リスボンでフランス人の友達とフォトセッションをすれば、近所のおじさんや子供たちが話しかけてくる。みんな「面白いものを面白いといえる」から僕はポルトガルの人々が好きなのだ。
(どうして日本はそうでなくなってしまったのだろう?)

そうしてポルトに帰ってくれば、初夏の暑さでキッチンに小バエがわき出している。考えてみれば、我が家にはクモがいない。だからハエがやたらに増える。Montemor-o-Novoでは巨大なクモがいえのすみずみに巣をはっていた。友人は、もちろんまるでそれをそのままにしている。

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